人は誰でも歳を取ると体が弱り、病気でなくても生活に支障をきたしてくるものです。
当然外出は少なくなるし、食事の量も減るし動きも少なくなります。
こうなってしまえば後は衰弱していくだけだと思われがちですが、そうなる前に専門家に相談したり治療やリハビリを受けることで予防や改善の期待が持てます。
いわゆる「老衰」といってしまえば、それで終わりという感じがしてしまって希望が感じられなくなることから日本語で表現するとそれを避けられないため、英語でフレイルという言葉が設けられたのです。
これは大変良いアイディアだと思います。
何事も気持ちが大切ですから。
「老衰」といってしまえば気持ちがシュンとなりますが「フレイル」というとモチベーションの低下を防ぐことができる気がします。
スポンサーリンク
フレイルは今の介護保険法で表すと「要支援」の状態です!フレイルの基準とは?
要支援とは介護の予防に積極的に努めれば健やかに日常生活が遅れる状態といってよいでしょう。
ですから要介護の状態になってしまわないようにしなければならないという事です。
もし要介護にでもなってしまうと日常生活がままならないばかりか歩行や食事をとることさえも誰かの助けが必要になってしまいます。
いきなり健康な高齢者がフレイルの状態を飛び越えて要介護状態に陥ることは急な疾患や大けがを除いてはないでしょう。
要介護状態には段階的にステップアップしていくのです。
だからいかにフレイルの状態を改善できるかが重要になります。
アメリカ老年医学界でフレイルの評価法が確率しています!
この評価方法はまだ日本にはありません。
ではアメリカ老年医学界の評価方法を御紹介しましょう!
□体重減少(一年で4~5㎏自然減少)
□疲れやすいこと
□日常生活の中での活動量の減少
□歩く速度の低下
□握力の低下(筋力の低下)重い物を持つのが大変になった
以上の項目から3つ以上当てはまるとフレイルだといいます。
3つくらいだったら、沢山の高齢者の方が当てはまるのではないかと思います。
でも2つでも決して安心はできません。
いつ3つになるかもしれないわけですから常に注意を払っておく必要性があります。
フレイルになるとケガや病気のリスクがあがってしまいます!
転倒のリスクが上がって骨折することも多く、体力が落ちてくるために感染症にかかる可能性が増えます。
高齢者の方はふすまのレール部分のような本当に低い段差でも引っ掛って転倒するということがあります。
それで骨折して入院し、体力が衰えて肺炎に感染して帰らぬ人となってしまうというのは決して珍しくはありません。
何度も言いますがフレイルにならないための予防が一番大切です。
スポンサーリンク
フレイルを防ぐには?
筋肉の維持が重要になってきます。
運動嫌いとか言っている場合ではありません。
激しい運動をしろと言っているわけではなく、グラウンドゴルフや老人会の体操教室または散歩などのあくまでも軽いスポーツを毎日続けることが大事です。
目標としては毎日30分程度は運動を!
毎日運動をするという習慣が大事です。
運動とともに食事を見直しましょう!
体重減少もフレイルの判定基準にあります。
いくら運動をしても食事の量が少なくて質素なものだと筋肉はつきにくいです。
肉や魚、大豆などが多めの高タンパク食がおすすめです。
外出の機会が減ると買い物にも行かなくなり食事も質素になりがちです。
どうしてもという場合は宅配サービスを行っている業者も多数ありますのでそれらを上手く活用するのも一つの手です。
ただできれば自分の足で歩いて買い物に行くのが理想的です。
スーパーに行くだけでも散歩程度の運動になりますし、沢山並んでいる商品を見るだけでも脳に刺激を与えることができますから。
運動と食事を見直すというのがフレイル予防にとっては重要な二本柱といえるでしょう。
スポンサーリンク
さいごに
誰もがいずれ陥ってしまう可能性があるフレイルですが予防法はたくさんあります。
フレイルになってしまってからでは改善するのは大変なので元気な体でいるうちに注意をしておいた方がよいですね。