幼稚園や小学校の頃から皆さんお馴染みの「液体のり」ですが誰もが一度は使ったことがあるのではないでしょうか。
紙やビニール等の接着に使用するただの文房具だと思っていたら、最近になって驚くべき効果があることが分かってきたのです。
それは「液体のりは白血病の治療に役立つ」ということ
信じられませんよね?あの「液体のり」ですよ。
当時液体のりを使っていた時には夢にも思わなかったですよね「液体のりが白血病の治療に役立つ」なんて。
ではどのように液体のりは白血病の治療に役立つのでしょうか?
液体のりの主成分ポリビニルアルコール(PVAL)が白血病治療の鍵!まさかの造血幹細胞増加に驚き!
ポリビニルアルコール(PVAL)という名称は普段全然聞かないと思いますが、しっかりと液体のりに主成分として書かれています。
このポリビニルアルコール(PVAL)がなんと造血幹細胞の増殖に有効であるとの研究結果が発表されたのです。
骨髄の造血幹細胞が赤血球や白血球を作っています。現在白血病治療はドナーから健康な造血幹細胞を取りまして患者に移植をするというのがひとつの方法です。
ですがドナー不足が深刻化しています。
それを解消するための方法が造血幹細胞自体の増殖というものです。
造血幹細胞を培養、増殖させて患者に移植するということであればドナーは最小限で済みますからこの研究が人間の身体で成功すれば白血病治療も大きな変化が起こる事でしょう。
造血幹細胞はこれまで体の外に取り出して培養して増やすということが非常に難しかったのです。今までの方法だと造血幹細胞が成長してしまい適合しない場合が多かったようですがこの液体のりの主成分のポリビニルアルコール(PVAL)は造血幹細胞を成長させることなく培養できるものなのです。
こんなオーソドックスな文房具である液体のりも侮れませんよね。
将来の白血病治療には欠かせないものになるかも
すぐに人間に使えるということではなく、今のところマウスで成功したという段階です。
研究が進めば造血幹細胞を多くの白血病患者に移植できる可能性があるのです。将来の有用な治療法に向けての第一関門をクリアしたようなものです。
研究者達はしらみつぶしにあらゆる化学物質で実験を繰り返しているそうです。そうしてたどり着いたのが今回の「液体のり」なのです。
最初からパッと思いついて「液体のり」を使う事になったのではありません。何千何万もの実験の繰り返しによりこの事実が発見されたのです。
研究者達の努力には頭が下がるばかりです。
さいごに
かなり画期的ともいえる今回の「液体のりの成分による造血幹細胞の培養」ですが早く人間での安全性も確認されて実用化して欲しいものです。今でも白血病で苦しみドナーがなかなか見つからないという方々がたくさんいらっしゃいますから。